2018-09-04

北欧バルト夫婦旅日記4「リガで過ごす頃にはもろもろ熟成されている」

§6日目 スィグルダ〜リガ1日目

ラトビアの首都、リガのバスターミナルに戻ってきました。

手荷物預かり所でキャリーバッグを受け取り、ホテルへ。
途中、ショッピングビルのディスプレイに「これ、ガチですか?」とドギマギしながら、新市街から旧市街へ。

ホテルに到着。リーヴ広場のまん前です。

最後の宿泊地なので、スイートにしてみました。
といっても、なんちゃって感がそこはかとなく漂う、お値打ちスイート。でもそれぐらいのほうが居心地いいのよね。

窓からは、有名な「猫の家」も見えます。

で、その向こうに普通のビルも見えます。
そう、それがリガの街並み。
バルト三国のなかでもっとも経済が発展しているラトビアは、新しいものと古いものが混在し、新旧が交わりながらエネルギーを発しています。

旧市街にいまどきのビルもたくさん建ってるし、

夜もにぎやか。

Karaokeもあれば、

サークルKだって。

タリンに慣れてしまうと不粋な気もしますが、いえいえ、これはこれで成熟した街の立派な姿。

さっきまでスィグルダの自然に囲まれていた私たちも、リガに入ればリガの人。
さっそく街を歩きます。
まずは、明日演奏会が開かれる、リガ大聖堂を下見。バルト三国最古の建築のひとつ、さすがの迫力です。

すごいね、ここで歌うなんて。幸せな人たちだ。

街の雰囲気をつかみながら、向かった先は旧市街のはずれのレストラン。リガでは、食事をするお店に悩む必要がありません。

合唱団の団員の保護者は、私たち以外にももちろん来ていて、仲のいいママ友たちとはLINEグループでつながっています。
おそらく私たち夫婦はリガ入りがいちばん遅く、ほかのママたちはすでにリガを満喫。LINEにお勧めのお店(しかもリガ在住の方直伝のレアな情報)をあげてくれているので、そこへ行けばいいんです。

この日は、レストラン「ミルダ」。

噂に違わず美味しかった。そして、素晴らしいコストパフォーマンス。
ヘルシンキのレストランは何だったんだ!高すぎたぞ!と思わず愚痴。

ふつうに観光していたら、このお店に入ろうと思わないものね。情報って大事。

この旅も、熟成してきた感じがします。

 

§7日目 リガ2日目

きのう昇れなかった、聖ペテロ教会へ。

ここはエレベーターで一気に上へ。これもリガらしい。

ブラックヘッドの会館。
主人が「古いままじゃなくて、新しく建て直したものだよ。名古屋城といっしょ」というので、名古屋城を見るつもりで見る。

金シャチのインパクトには負けるね。(あくまでも名古屋出身者の見立てです)

さて。旧市街の街並みも、そろそろお腹いっぱいになってきた。
ということで、バスに揺られて30分、郊外にある「ラトビア民族野外博物館」に来てみました。

広い敷地のなかに、18世紀以降の木造建築を中心とした、いろんな地域や民族の建物を100以上集めたという博物館。平日だからか、がらーん。

民族衣装はやっぱりいいなあ。

グッドデザイン賞を差し上げたいね。

いくつかの家は、なかに入れるようになっていて、

当時の暮らしを感じ取ることができます。可愛い。

近代的な家に入ってみると、

なかなかのペインティング文化。
この家には子どもはいないのかな。食卓の花瓶、小さい子がぜったい倒すやつ。

かまどがあって、薪があって、夢がある。

写真があって、電話があって、時代がわかる。

小さい子いるじゃん。(花瓶〜っ)

ここはお庭が楽しい家。

ずんずん入っていくと、

作ろうと思っても作れない無造作。

いたずら好きの少年が覗いているに違いない裏門。
こういう門にはなかなか出合えません。

ひとつひとつの家がけっこう離れていて、こんな道を歩きます。

歩きながら、ふたりでずっと喋っています。
歴史的なものを見れば日本ではそのころ何時代なのかを考え、そこからあーだこーだと語り、さっきのお庭の家を見たときは、主人が「ヨーロッパの庭のしつらえ方や木の植え方がよくわかった」と言うので「ほかの地域と比べたの?」と訊くと「他は知らない」、「なんだそれ」と。

旅も大詰め、4つ目の街となるリガで過ごす頃には、ふたりの会話もずいぶん熟成されてきて、どんどん楽しくなってきて、なんかやだなー、仲良し夫婦みたいじゃないか。やめてけれー。

帰る前、お土産屋さんに招き猫がいたので、

やっぱり買っておこうかな、とミトン。

それにしても。美術館とも資料館とも違う、こういう開けっぴろげ&ほったらかしの空間っていいなあ。
あとで聞いたら、この前日にルコたち合唱団も地元ラトビアの合唱団の子たちと、ここへピクニックに来たんだとか。「ラトビアの子と交流できたのは楽しかったけど、野外博物館自体は面白くなかった」とルコ。
チッチッチッ。お嬢ちゃん、わかってないな〜。こういう場所では楽しいことを待つんじゃなくて、自分から飛び込んでいかないと。キュッキュッキュッと、それこそ二の腕あたりの皮膚をこすりつける感じでさ。その肌感覚をたよりに、見たり聞いたり立ち止まったり、想像したり考えたりして楽しむもんよ、なんて教えてみたけれど、そんな説明で、わっかるかな〜、わっかんねえだろうな〜。

そのルコがいるリガへ、バスに乗って戻ってきました。旅の1日って長い。

夜はいよいよリガ大聖堂で演奏会。最後のステージです。

これまでの集大成のような豊潤な歌声。立派な演奏でした。おつかれさま。

その帰り。たまたま通ったところにスウェーデン門が。

主人が「新婚カップルがくぐると幸せになれるらしい」と言うので、「オッサンとオバハンもやってみるか」とくぐることにしたのですが、その最中もまた、どうでもいいことを喋っていて「あ、適当にくぐっちゃった」。さらに「こっち行くと面倒だから、もう一回くぐって戻ろう」となりかけて「いや、名古屋でも嫁入り道具を載せたトラックは引き返さないんだから、これ戻ったらダメでしょ」と遠回りしながら「でも新婚じゃないし、熟年だし」なんて言っていたけど、あとで調べたらそもそも私たち、門を裏側からくぐっていたみたい。もう、なにがなんだか。

生きるじたばた(by 茨木のり子)、
私の好きな言葉です。

 

その晩も、情報通のママに教えてもらったお店で食事をして、満足して。

明日はついに帰国の日。小さな溜息と、少しの安心と、ひとつだけ心残りを胸に抱いて、なんちゃってスイートの大きなベッドで眠ります。

 

§8〜9日目 リガ3日目〜帰国

帰りの飛行機は、14:20発。
ホテルのレストランで朝食を食べたその足で、やっぱり行きたーい!と心残りを解消すべく主人につきあってもらったのが、ここ。

自分が食べたいものだけセルフでとるパンケーキ&クレープ屋さん。

主人がカプチーノ飲みながら「大食漢ですか?」と目を見張るも、おかまいなしに食べる食べる。こういうの日本に帰ったら食べられないもの。

サンキュー、リガ! お腹も心もいっぱいだよ。

さ、帰ろう。

鉛筆みたいな飛行機に乗ってヘルシンキへ。
そこから成田へ、原宿へ。そしていつもの毎日へ。

 

あー楽しかった。またどっか行こうねー。

読んでくださった皆さまに感謝を込めて、
おしまい。