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先日の句会は、千駄木に建つ登録有形文化財、島薗邸で行いました。リンク先にもあるように、脚気とビタミン不足との関係を発見した、東大医学部教授の島薗順次郎氏の長男、島薗順雄さんが昭和7(1932)年に建てた家です。あまり知られていないようですが、こちらのお家は半日単位で借りることができるそう。句会のメンバーのひとりが、この島薗邸のお掃除などをする「たてもの応援団」に入っているご縁で。ありがたや。

設計は、矢部又吉氏。どっしりと構えながらも気張りすぎず、気取りすぎず、趣味のいいお家です。

こんな立派なカップボードを作り付けに。

この優雅な空間で、素敵な方たちとせっかく集まったというのに、お喋りもそこそこに、うんうん唸って句作する。ある意味、いえ、もちろんいい意味ではありますが、俳句って変態の遊びですね。
今回「天」をいただいた句はこちら。

 新米や名入りの箸も届くころ


新米の季節、名前を彫ってもらうよう頼んでおいたお箸も、そろそろ届くころだわ、という句。上五と中七は決まったのですが、下五に置きたい言葉が見つからず、「揃えたり」でもないし「今日届く」でもないし…と、最後の最後まで粘りに粘って、締切3分前に「届くころ」だ!と。新米のわくわく感が表せたと思います。
 

玄関に、印象的な彫刻が。上野の国際子ども図書館の前に建つ「小泉八雲記念碑」と同じ、小倉宇一郎氏(明治14〜昭和37)の作品だそう。タイトルは「泣く子(仮題)」とありました。こんな風に泣く生きものって、人間だけだね。