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ぜひご紹介したい本があります。

『手と手をぎゅっとにぎったら』
横田明子・作 くすはら順子・絵
佼成出版社
 こころのつばさシリーズ

虹川小学校四年生のぼくたちは、栗の木特別支援学校の知的障害教育部門の子どもたちと、交流授業をすることに。
その事前学習で初めて訪れた支援学校。そこには、ゆるキャラでさまざまな案内が書かれていたり、危なくないように名札がガムテープだったり、教室には児童が5人しかいないのに先生が3人いたり。児童もそれぞれマイペース。

それを見た虹川小の子どもたちの反応が、じつにリアルに描かれていく。
そして、ハッとする。
だれかが「あたし、今日、ここでちゃんとお世話できるかなあ」と言ったからだ。
クラスメイトの
「お世話ってなんだよ。そんなんじゃないよ」
その言葉に救われ、話は展開していくが、読者の気持ちの一部は、そこにとどまっている。
少なくとも私はそうだった。

そんな私を置いてきぼりにして、支援学校の友だちは、床に寝そべって絵を描いていたり、パニックになってしまったり。

作者の横田さんは巧いひとだ。
だから、ぜったいにわざとらしくならない。リアル。ちょうどいい。入ってくる。残る。
ふつうって何? ふつうって要る? この感覚が、残る。

手と手をにぎる。このシンプルで最高のコミュニケーション。
90ページの挿絵は涙がでる。
この本に出合えてよかった。