2018-11-27

古本で見る70年代の資生堂の広告に、夢があふれている。笑っちゃう。羨ましくて。

作家になる前はコピーライターをしていたので、広告の本はいまでもよく読みます。最近は、古本屋さんで見つけた『異端の資生堂広告』という本がお気に入り。いかにも70年代、いかにも資生堂。いま見ると、モダンとも、ダサ格好いいともいえるデザインとコピー。そしてそこには確かな「自由」が存在する。コピーなんて、現代なら「◎◎ハラスメント」といわれちゃうんじゃないかってぐらい「美人」「美女」のオンパレードだし、そもそもぜんぶ男目線。だけど、というか、だから、というか、不思議なほど夢があるんだなあ。いま、こういう広告はまず見ないし、化粧品は実用品だし、なんだかちょっぴり残念賞。とはいえ文化なんて、つねに変化していくもの。しゃーなし。気にしない。それより新しい夢のヒントが見つかる気がして、今日もページをめくっているのです。

 

少し紹介します。

美人の登場しない伝説を知っていますか?   マスカラきらめく

美人というのは釣りおとした魚みたいで

実体がないとますます美人になる。

オートマスカラは女の心をのぞかせないから

男はよけいその女性を美人だと思ってしまう。

●オートマスカラ・4色・各1,500円

資生堂シフォネット

 

もうひとつ。これはキャッチコピーよりも、そのあとのボディコピーのヌケ感が秀逸。これで商品に落とすんだもの。

美女ノ水神ヲ誘惑スルヲ禁ズ・熱砂国水道局。  みずみずしい色のほお紅を

悲しい教訓です。

死ぬほどノドが乾けば愛より水がほしいなんて。

ほおの美しいお嬢さんごめんなさい。

●ブラッシングケイク・3種・各1,500円

資生堂シフォネット

 

いい時代だね。と憂うのは簡単。新しい、いい時代をつくりたいね。自由と夢のある。

 

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