2018-11-19

「小譚詩」

きのうは、ルコが所属する合唱団の第47回定期演奏会(2日目)でした。
今年の演奏会では、たくさんの素晴らしい曲に出合うことができ、それらの歌唱に果敢に挑戦する青春の歌声を聞くことができました。とても幸せな気持ちです。

きのうの「鷗」につづき、もう1曲、歌詞を書き留めておきます。

「小譚詩」(作詩・立原道造、作曲・木下牧子)。
立原道造の「暁と夕の詩」に収められた10篇のうちの3番詩で、譚詩とは物語詩のことです。

 

「小譚詩」  立原道造

一人はあかりをつけることが出来た

そのそばで 本を読むのは別の人だった

しづかな部屋だから 低い声が

それが隅の方にまで よく聞こえた
(みんなはきいていた)

 

一人はあかりを消すことが出来た

そのそばで 眠るのは別の人だった

糸紡ぎの女が子守の唄をうたってきかせた

それが窓の外にまで よく聞こえた
(みんなはきいていた)

 

幾夜も幾夜もおんなじように過ぎていった…

風が叫んで 塔の上で 雄鶏が知らせた

   兵士(ジャック)は旗を持て 驢馬は鈴を掻き鳴らせ!

 

それから 朝が来た ほんとうの朝が来た

また夜が来た また あたらしい夜が来た

その部屋は からっぽに のこされたままだつた

 

 

意味よりも、言葉そのものが言い得ぬ魅力を放つ詩。心地よい目眩がします。
エキゾチックなメロディが、詩の魅力をさらに引き出し、聴く人に強い印象を残します。木下牧子さん(昨日ご紹介した「鷗」も作曲)って、すごい人だなあとしみじみ。
合唱団の歌声も、2日目は表現力と音楽性をさらに高め、聴衆を魅了しました。まだ脳内再生できるほどです。

幸せと感謝でいっぱいの2日間が終わりました。
大舞台を終えたルコは、夜、うたた寝してしまいました。自分のベッドに行くように起こしたら「ダメダメ、早く戻らなきゃ」。「どこへ?」と訊くと、「舞台袖に早く戻らなきゃ」。夢の中ではまだステージに立っていたみたい。頑張ってたものね。

年末のラジオ放送とDVDが楽しみです。

 

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