2018-11-18

「鷗」

きのうは、ルコが所属する合唱団の第47回定期演奏会(1日目)でした。
今年の演奏会は、じっくりと聴かせてくれるプラグラム。
私がもっとも楽しみにしていて、じっさいにもっとも印象的だった曲は、「鷗」(作詩・三好達治、作曲・木下牧子)です。

三好達治が戦争直後に発表したその詩は、「ついに自由は彼らのものだ」を何度も繰り返します。旧制高校の生徒達の白い夏服姿を「鷗」に重ね、「彼ら」とは戦争で命を落とした生徒たちの魂を指しているといわれています。

 

「鷗」  三好達治

つひに自由は彼らのものだ

彼ら空で恋をして

雲を彼らの臥所(ふしど)とする

つひに自由は彼らのものだ

太陽を東の壁にかけ

海は夜明けの食堂だ

つひに自由は彼らのものだ

 

つひに自由は彼らのものだ

彼ら自身が彼らの故郷

彼ら自身が彼らの墳墓(ふんぼ)

つひに自由は彼らのものだ

太陽を西の窓にかけ

海は日暮れの舞踏室だ

つひに自由は彼らのものだ

 

つひに自由は彼らのものだ

一つの星を住処とし

一つの言葉で事足りる

つひに自由は彼らのものだ

朝焼けを朝(あした)の歌とし

夕焼けを夕べの歌とす

つひに自由は彼らのものだ

 

「自由」とはなんだ。戦争を、平和を、深く考えさせられます。
そしてただただ純粋に、もう、ただひたすらに、言葉が美しい。比喩が美しい。そしてメロディが美しい。すべてが哀しいほど美しい。

ルコが家で歌っているのを聞くだけで泣きそうになりましたが、きのうはさすがに涙がでました。今日も聞けます。とても嬉しいです。

 

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