2018-09-03

北欧バルト夫婦旅日記3「スィグルダで転職先を考えて萎える」

§5日目 タリン〜スィグルダ1日目

ホテル三人姉妹に別れを告げ、タリンのバスターミナルで朝8時のバスに乗り、ラトビアの首都リガへ向かいます。

代わり映えしない車窓を傍らに、4時間半。

リガに到着しました。

でも移動はまだ続きます。
この日の夕方、合唱団はスィグルダという町でコンサート。リガからバスで1時間ちょっとの場所です。

当初は、リガのホテルにチェックインをしてからスィグルダに移動し、コンサートが終わったらリガに戻る予定でしたが、出発の2日前に予定変更。スィグルダに直接向かい、そのまま泊まることにしました。

今回の旅行は(っていうか、いつも)旅行会社に頼まず、ぜんぶ自分たちで予約しているので、気分次第で自由に変えられます。

前夜にカバンにつめておいた1泊分の荷物だけ持ち、キャリーバッグはバスターミナルの手荷物預かり所に預けて、スィグルダ行きのバスへ。
途中、主人だけ間違えてひとつ手前のバス停で降りてしまうハプニングがありましたが、ふたりとも無事ホテルに着いてチェックイン。

自然豊かな町らしい、おっとりとしたホテルです。

少し休憩してから、歩いてコンサートホールへ。

ステージや客席を効果的に使った、いいコンサートでした。
ルコが少しお姉さんの顔になっていたような。

ホテルに戻りレストランで食事。地元で捕れた川魚。伝統料理。美味しかった。

 

§6日目 スィグルダ2日目

小さなバッグ以外はホテルに預けて、いざ出発。
「ラトビアのスイス」と称されるスィグルダの町を巡ります。
行き先は3つ。まずはもっとも遠いスポットまでタクシーに乗り、そこからは歩いてそれぞれをまわりホテルに戻る作戦です。

タクシーで到着した最初のスポットは、こちら。
赤レンガが美しい「トゥライダ城」。リガの大司教により13世紀に築城。その後、破壊や増築や焼失などを重ね、いまに至ります。

お城の右側に塔があり、入口に「ジュエリーショップ」と書いてあるので買う気はないけど入ってみたら、階段が。上ってみると、また階段。さらに階段、さらに、さらに、と上ると‥‥。

あらま、展望台。話違うじゃん。

怖いんですけど。

気持ちいいんですけど。

この塔の上にいたわけです。高さ38m。

お城のなかは博物館に。

暖房のしくみも。

いろんなところから中に入れて飽きません。

有名なお城でもなく、シンデレラ城とかでもなく、名もないような本物のお城。最高。

遊びはまだまだ続きます。次のスポットまで歩いて歩いて。

ときには階段を、ときには道なき道を。
途中、モグラがサスペンス風に死んでいたり、細いヘビがこっちを見ていたり。それでも歩く、ずんずん歩く。

すると見えました。グートゥマニャ洞穴。

高さ9m、深さ14m。一応、ラトビア最大の洞穴だそう。

近づいてみると、

サインっていうの?それとも落書き? 内部にもびっしり掘られています。

まんなかのは1811年のもの。16世紀の恋人たちの名前もあるそうです。

そしてこの楽しい洞穴を、私物化している人物が。

サックスおじさん奏でる珠玉の名曲が、洞穴の内にも外にも響き渡ります。
聞こえてきたのは「ムーンリバー」。
思わず私たちも口ずさんでみるけれど、「ム〜〜ンリ〜バ〜」のあとの歌詞がわかんないから、そのあとはテキトウに「ふ〜ふふふふ〜」。いやだわ。

でもって、もう一度洞穴のなかに目をやると、湧き水をたんまり汲んでいる人たち。縁起物なのかしら。

なにこの楽しい場所!
積年の穴と、不滅の落書きと、珠玉のメロディと、執念の水汲み。
その取り合わせの刹那。
なんて思っていると、BGMは「ムーンライトセレナーデ」に。今度は歌詞がない曲だから、安心してハミングできるじゃないの。

さあ、そろそろ最後のスポットへ。
ずいぶん歩いたところでクリムルダ城址が見えてきて、「もうすぐだ」と主人。

突如現れた、興醒め建造物。たぶんこれだ。

本日のメインイベント。そう、ロープウェイ。

ガウヤ川のこっちとむこうを渡します。

いざ出発。
おお、いい眺め。

ふと視線を変えると。
あ。

右にガウヤ川、左にさっきのトゥライダ城、そしてひと筋の飛行機雲‥‥。
ねえ、いま他に、なにが必要?

この瞬間のために、私たちはここへ来たわけだ。
日本を発つ2日前、「地球の歩き方」のスィグルダのページを見て「ここ泊まったほうがいい」、あの直感は正しかった。来てよかった。

ホテルに戻る道すがら、建築中の家がありました。

となりのピンクの家は完成間近です。

「これ買って住もうか」と私。
だけどこっちでどんな仕事をすればいいのか。ふたりで考える。
主人は「さっきのロープウェイの運転手」と言い「でもあれバイトかな?」と。
私は「スィグルダのホテルで日本人担当として働く」と言い「でもそんなに日本人来ないじゃん」と言われ「だったら日本人に向けてスィグルダの魅力をネットで発信する」と言ったところで、いまやってることとあんまり違わないことに気づき、萎える。
まあ、ゆっくり考えよう。

ホテルで荷物を受け取って、バスターミナルへ。
まだ15時。これからリガへ向かいます。

 

つづく。(次回は最終回)

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